面接の時間と流れ

インターンの採用面接は、聞くことを先に決めてから始めます。厚生労働省は、面接の質問事項はあらかじめ決めておき、その内容は職務遂行に必要な適性・能力を評価するために必要な事項にするよう求めています。

長期インターンの面接では、会社が質問するだけでなく、仕事と勤務条件を説明する時間も取ります。応募者は学生なので、働く条件を確かめる機会が少ないまま応募していることがあります。説明の時間があると、入社後の食い違いが減ります。

インターンの採用面接の流れ
  1. 1あいさつと面接の流れの説明
  2. 2任せる仕事と勤務条件の説明時給・勤務時間・期間
  3. 3決めておいた質問
  4. 4応募者からの質問
  5. 5結果を伝える日を伝える

最初に流れを伝えると、応募者は落ち着いて話せます。最後に結果を伝える日を言っておくと、応募者は他の応募の予定を立てられます。面接の長さは、聞く質問の数から決めます。質問を項目ごとに2つか3つにしぼると、仕事の説明と応募者からの質問の時間を取っても長くなりすぎません。

確かめる質問の例

質問は、採用基準の項目ごとに用意します。採用基準の作り方はインターンの採用基準の作り方で説明しています。ここでは、長期インターンでよく使う項目ごとに質問の例を挙げます。

勤務できる時間と期間

  • 週に何時間、どの曜日に入れますか
  • 試験期間や長期休みの間は、勤務を減らしたい時期がありますか
  • 求人に書いた期間、続けられそうですか

基礎スキル

  • これまでに作ったものや書いたものを見せてもらえますか
  • その中で、自分で決めた部分はどこですか
  • この作業を手順に分けると、どう進めますか

仕事の進め方

  • 分からないことがあったとき、これまでどうしてきましたか
  • 期限に間に合わないと分かったら、いつ誰に伝えますか
  • 授業やサークルで、決めたことを最後までやった例を教えてください

答えを聞いたら、評価シートの段階に照らしてその場で記録します。厚生労働省は、面接での評価はあらかじめ評価基準を決め、できるだけ客観的かつ公正に行うよう求めています。複数の人で面接する場合は、全員が公正な採用選考の考え方に沿って対応できるよう、事前に確認して意思をそろえておくよう求めています。

採用試験や課題で確かめるとき

面接と別に採用試験や課題を出す場合も、職務の遂行に必要な力を確かめる方法として適当かを先に考えます。厚生労働省は、作文を書かせる場合に「私の家族」「私の生いたち」など家庭環境に関わるテーマや、思想・信条を推測させるテーマにしないよう求めています。

性格検査などの適性検査を使う場合は、目的に合った種類を選び、結果をうのみにしないよう求めています。適性検査の結果だけで採否を決めないようにします。課題は、かかる時間の目安と提出期限を先に伝えます。

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聞いてはいけない事項

厚生労働省は、就職差別につながるおそれがある事項として14事項を挙げています。応募書類に書かせる、面接で聞く、作文の題材にするといった方法で把握することや、身元調査などを行うことが、就職差別につながるおそれがあるとしています。

就職差別につながるおそれがある14事項
区分事項
本人に責任のない事項本籍・出生地、家族(職業・続柄・健康・病歴・地位・学歴・収入・資産など)、住宅状況(間取り・部屋数・住宅の種類・近隣の施設など)、生活環境・家庭環境
本来自由であるべき事項(思想・信条)宗教、支持政党、人生観・生活信条、尊敬する人物、思想、労働組合や学生運動などの社会運動、購読新聞・雑誌・愛読書
採用選考の方法身元調査など、合理的・客観的に必要性が認められない採用選考時の健康診断、本人の適性・能力に関係ない事項を含んだ応募書類の使用

厚生労働省によると、令和6年度にハローワークが把握した854件のうち、家族に関する質問が多くを占めていました。面接の空気を和らげるつもりで聞いてしまう例が多いとしています。「ご両親は何の仕事をしていますか」「どこの出身ですか」は、雑談でも聞きません。

職業安定法5条の5と指針は、社会的差別の原因となるおそれのある事項、思想及び信条、労働組合への加入状況を、原則として集めてはならないと定めています。

応募者が自分から家族の話を始めることもあります。その場合も、話を広げたり評価の材料にしたりしません。「ありがとうございます。では仕事の話に戻ります」と、決めておいた質問に戻します。

健康状態の確かめ方

厚生労働省は、採用選考時の健康診断について、応募者に既往歴を確かめることや、健康状態の告知書を出させることも含めて、適性と能力を判断するうえで合理的かつ客観的に必要な場合を除き実施しないよう求めています。必要な場合も、検査の内容と必要性を先に十分説明します。勤務できる時間を確かめれば足りる場面で、持病や通院の有無を聞く必要はありません。

外国籍の応募者の就労資格

厚生労働省は、採用選考の段階で在留カードなどを提示させると、国籍など適性・能力に関係のない事項を把握することになると説明しています。選考の段階では口頭か書面で在留資格や資格外活動許可の有無を確かめ、採用内定後に在留カードで就労できることを確かめます。

面接で聞く質問と聞かない質問

聞く

  • 勤務できる曜日と時間
  • 作ったものと自分で決めた部分
  • 期限に遅れそうなときの動き方

聞かない

  • 家族の職業や出身地
  • 尊敬する人物や愛読書
  • 住まいの間取りや近くの施設

オンライン面接の注意

厚生労働省は、AIの活用を含むどのような方法による選考でも、応募者に広く門戸を開き、適性・能力に基づいた基準で選ぶという考え方を守るよう求めています。オンライン面接でも、聞いてよいことと聞かないことは対面と同じです。

  • 部屋の様子を映すよう求めない。住宅状況は14事項に含まれる
  • 背景に映ったものを話題にしない
  • つながらないときの連絡先を、案内のメールに書いておく
  • 録画する場合は、目的を伝えて了解を得る

職業安定法5条の5は、応募者の個人情報を集めるときは、業務の目的の達成に必要な範囲で、目的を明らかにして集めるよう定めています。録画も応募者の個人情報なので、何のために撮り、いつまで残すかを伝えます。

障害者雇用促進法36条の2は、募集と採用で、障害者からの申し出があれば障害の特性に配慮した必要な措置を講じるよう定めています。過重な負担になる場合は除きます。面接の案内に、配慮の希望を伝える連絡先を書いておくと、申し出がしやすくなります。

遅刻・欠席への対応

面接に遅刻した学生を不採用にしてよいかは、よく迷う点です。厚生労働省は、雇用主にも採用方針・採用基準・採否の決定などの採用の自由が認められていると説明しています。そのうえで、採否はあらかじめ定めた基準にしたがって判断するよう求めています。

遅刻をどう扱うかも、面接の前に決めておきます。連絡があったか、理由が何かで扱いを分けると、面接する人によって判断がぶれません。長期インターンでは、期限までに連絡できるかは仕事の進め方の評価項目と重なります。

面接に遅れた・来なかったときの扱い

応募者が時間どおりに来なかった

事前に連絡があった日時を変えて面接する連絡の早さは評価の材料にできる
連絡がなく遅れて来た決めておいた基準で判断する仕事の進め方の項目で評価する
会社側の接続や案内に不備があった応募者の評価に入れない日時を変えて面接する

連絡なしで来なかった場合は、一度だけ連絡を入れて、日時を変えるかどうかを本人に聞きます。返信がなければ、選考を終えたことを伝えます。

面接後に連絡するまでの期間

職業安定法とその指針には、応募者に採否をいつまでに伝えるかを一律に定めた規定はありません。期間は会社が決めます。決めた期間は、面接の最後に応募者に伝えます。

学生は、複数の会社に応募していることがあります。結果が遅いと、他の会社の承諾の期限が先に来ます。面接した人どうしで評価を照らし合わせる日を、面接の日程と一緒に決めておくと、連絡が遅れません。採用を伝える文面はインターンの採用連絡の送り方で、不採用の伝え方はインターンの不採用通知の書き方で紹介しています。

この記事は、2026年10月2日時点の法令と厚生労働省の公表資料をもとにした一般的な説明です。個別の質問や選考方法が適切かは、都道府県労働局やハローワークに確認してください。

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