応募から初出勤までの連絡の順番

インターンの採用連絡は、送る順番を先に決めておくと漏れが出ません。長期インターンでは、応募者が学生のため、授業や試験の予定と合わせて日程を決めることになります。連絡ごとに、次に何が起きるかと、いつまでに返事がほしいかを書きます。

応募から初出勤までの連絡の順番
  1. 1応募への最初の返信受付と次の流れ
  2. 2面接案内日時・場所・所要時間
  3. 3採用通知承諾の期限
  4. 4労働条件の書面契約を結ぶとき
  5. 5初出勤の案内持ち物・集合場所

このうち、法律で時期や方法が決まっているのは労働条件の明示です。募集の段階と、労働契約を結ぶ段階で、それぞれ決まりがあります。

応募への最初の返信

応募を受け付けたら、まず受け付けたことを伝えます。最初の返信では、選考の流れと、結果を伝える日を書きます。

このとき、求人に書ききれなかった労働条件があれば、ここで伝えます。厚生労働省のリーフレットは、求人広告のスペースが足りないなどやむを得ない場合、一部の労働条件を別のタイミングで明示できるとしています。その場合も、原則として面接など求職者と最初に接触する時点までに、全ての労働条件を明示する必要があります。

  • 件名:長期インターンへのご応募ありがとうございます(株式会社〇〇)
  • 〇〇様 株式会社〇〇の採用担当の〇〇です。長期インターンへのご応募を受け付けました。
  • 選考は、書類選考と面接1回の予定です。書類選考の結果は〇月〇日までにお知らせします。
  • 募集要項に記載のない労働条件を、下記にまとめました。面接の前にご確認ください。

受付の返信を自動返信にする場合は、自動返信であることと、担当者から改めて連絡する日を書きます。自動返信だけで止まると、応募者は書類が届いたのか、選考が進んでいるのかが分かりません。担当者からの連絡は、自動返信に書いた日までに送ります。

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面接案内の例文

面接案内には、日時、場所、所要時間、当日の連絡先を書きます。オンラインなら接続先と、つながらないときの連絡方法を書きます。候補日は複数出し、応募者に選んでもらいます。学生の授業や試験の時間と重ならないよう、平日の夕方や授業のない日も候補に入れると、日程が早く決まります。

  • 件名:長期インターン面接日程のご案内(株式会社〇〇)
  • 〇〇様 書類選考の結果、面接にお進みいただくことになりました。
  • 次の候補日からご都合のよい日時を、〇月〇日までにご返信ください。〇月〇日(〇)〇時から、〇月〇日(〇)〇時から
  • 場所:〇〇(オンラインの場合は前日までに接続先をお送りします)
  • 当日つながらない場合や遅れる場合は、〇〇(電話番号)までご連絡ください。
  • 配慮が必要なことがあれば、事前にお知らせください。

最後の一文は、障害のある応募者などが配慮を申し出やすくするためのものです。面接で聞く内容と聞いてはいけないことはインターンの採用面接の進め方で説明しています。

採用通知の例文

インターンの採用通知には、採用の結果、承諾の期限、次の手続きを書きます。条件は、労働条件の書面で改めて渡すと書いておきます。

  • 件名:長期インターン採用のご連絡(株式会社〇〇)
  • 〇〇様 先日は面接のお時間をいただき、ありがとうございました。
  • 選考の結果、〇〇様を長期インターンとして採用したいと考えています。
  • 勤務開始日は〇月〇日を予定しています。労働条件は、添付の労働条件通知書でご確認ください。
  • お受けいただける場合は、〇月〇日までにご返信ください。条件についてのご質問も、同じ期限までにお寄せください。

承諾の期限は、応募者が条件を読んで考えられる日数を取ります。学生は、他の会社の選考の結果を待っていることがあります。期限を延ばしてほしいと言われたら、いつまでなら待てるかを伝えます。

外国籍の応募者を採用する場合、厚生労働省は、採用内定後に在留カードで就労できることを確かめるよう説明しています。採用通知と一緒に、在留カードを確かめる日を案内します。

期限を過ぎても返信がないときは、一度だけ確認の連絡を入れます。それでも返信がなければ、採用の申し出を取り下げる日を伝えます。何度も催促すると、応募者が断りにくくなります。

承諾の後に送る初出勤の案内

  • 件名:初出勤のご案内(株式会社〇〇)
  • 〇〇様 ご承諾いただき、ありがとうございます。初日の予定をお知らせします。
  • 日時:〇月〇日(〇)〇時 場所:〇〇(受付で〇〇の名前をお伝えください)
  • 持ち物:給与の振込先が分かるもの、労働条件通知書の控え
  • 初日は、指導担当の〇〇と、最初の2週間の予定を確認します。

初日に誰と何をするかを書いておくと、学生は安心して来られます。初日の準備の中身は、社内の受け入れ手順と合わせて決めておきます。

採用時に渡す労働条件の書面

労働基準法15条は、労働契約を結ぶときに、賃金、労働時間などの労働条件を明示するよう定めています。労働基準法施行規則5条は、次の事項を書面で明示するよう定めています。

  • 契約の期間と、有期契約を更新する場合の基準(更新の上限があればその上限)
  • 就業の場所と従事する業務(それぞれの変更の範囲を含む)
  • 始業・終業の時刻、所定時間外労働の有無、休憩、休日、休暇
  • 賃金の決め方、計算と支払いの方法、締め日と支払日
  • 退職に関する事項(解雇の事由を含む)

2024年4月から、就業場所と業務の変更の範囲と、更新の上限が明示事項に加わりました。リモート勤務がある場合や、担当業務が広がる可能性がある場合は、変更の範囲に書きます。書面の交付が原則です。本人が希望した場合は、ファクスや電子メールなどで明示することもできます。電子メールなどの場合は、本人が記録を出力して書面にできるものに限られます。メールで送るなら、本人がメールでの受け取りを希望したことを、返信などで残しておきます。

厚生労働省は、労働条件通知書のモデル様式を公開しています。明示する項目の全体と、雇用保険や社会保険などの確認事項は長期インターンの労働法チェックリストにまとめています。

募集の時と条件を変えるとき

職業安定法5条の3第3項は、募集の時に明示した条件を変えて労働契約を結ぶ場合、変える内容を明示するよう定めています。指針は、最初の条件と変える内容を見比べられる書面を渡す方法が望ましいとしています。労働条件通知書で、変える部分に下線を引く、色をつける、注記するといった方法も認められています。

指針は、変える内容の明示を、応募者が契約を結ぶかどうか考える時間を取れるよう、できるだけ早く行うよう求めています。募集の時の条件を安易に変えないことも求めています。労働基準法15条2項は、明示された条件が事実と違う場合、労働者は即時に契約を解除できると定めています。

労働条件を伝える3つの時点

募集の時

  • 求人票・募集要項に書く
  • 書ききれない分は面接など最初の接触までに
  • 職業安定法5条の3

条件を変える時

  • 変える内容を明示する
  • 見比べられる書面か下線・注記
  • 考える時間を取れるよう早めに

契約を結ぶ時

  • 労働条件通知書を渡す
  • 本人が希望すれば電子メールなども可
  • 労働基準法15条

その場で採用を決める時の注意

面接の場で「即採用」と伝えたくなることがあります。労働基準法と職業安定法に、面接の場で採用を決めることを禁じる規定はありません。ただし、決めた後に渡すものは同じです。口頭で採用を伝えて、書面を渡さないまま働き始めてもらうことはしません。

  • その場では採用したい意思だけを伝え、労働条件の書面は後日渡すと伝える
  • 面接で話した勤務の曜日や時給が、求人と違っていないかを確かめる
  • 求人と違う条件で合意したなら、変える内容を書面で明示する
  • 応募者にも、書面を読んでから返事をしてよいと伝える

その場で決めると、面接の後に他の応募者と比べる機会がなくなります。決めておいた採用基準の必須の項目を満たしているかだけは、その場で確かめます。勤務できる曜日と期間が求人の条件と合っているかは、採用を伝える前に必ず聞きます。不採用の人への連絡はインターンの不採用通知の書き方で紹介しています。

この記事は、2026年10月2日時点の法令と厚生労働省の公表資料をもとにした一般的な説明です。個別の労働条件の明示の仕方は、労働基準監督署や社会保険労務士に確認してください。

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