媒体は掲載型・スカウト型・成功報酬型に分かれる
長期インターンの採用媒体は、学生を集める仕組みで見ると、おおむね3つの型に分かれます。インターンの採用サイトやプラットフォームを比べるときは、まずどの型かを確かめます。
- 掲載型:求人を載せ、学生が自分で探して応募する
- スカウト型:学生が登録したプロフィールを企業が見て、企業から声をかける
- 成功報酬型:採用が決まった時点などで料金が発生する。人材紹介のように、事業者が候補者を選んで紹介する形もある
1つのサービスが、掲載とスカウトの両方を持っていることもあります。その場合は、使う機能ごとに考えます。
掲載型
- 学生が探して応募する
- 求人票の中身で集まり方が決まる
- 掲載期間に料金がかかる形がある
スカウト型
- 企業が学生を探して連絡する
- 送る数と文面に社内の時間がかかる
- 学生が返信するかは学生しだい
成功報酬型
- 採用が決まると料金が発生する
- 「採用」の定義で請求額が変わる
- 紹介なら事業者が候補者を選ぶ
料金体系の違いと費用の計算は長期インターン採用の費用で説明しているので、この記事では運用と選び方に絞ります。
運用に要る社内の工数
媒体を選ぶときは、料金と同じくらい、社内で誰が何時間使うかを見積もります。型ごとに、時間がかかる場所が違います。
掲載型
求人票をつくり、応募に返信し、面接の日程を決める時間がかかります。募集を終えたり条件を変えたりしたときの対応も要ります。求人票に書いた内容がそのまま学生の判断材料になるので、書く時間を惜しまないことが、応募の質に直結します。
職業安定法の指針は、募集を行う企業に、募集を終了・変更したら情報の提供を速やかに終了・変更し、媒体にも終了や変更を依頼することを求めています。情報の時点を明らかにすることも求めています。掲載したまま放置すると、この対応が漏れます。
スカウト型
学生のプロフィールを読み、一人ひとりに合わせた文面を書いて送る時間がかかります。送る人数が増えるほど、工数も増えます。返信が来た後の面談の調整も必要です。文面には、なぜその学生に声をかけたのか、任せたい仕事、時給と週の日数を書くと、学生が判断しやすくなります。
成功報酬型
人材紹介の形なら、求める人物像のすり合わせと、紹介された人の面接が中心です。工数は少なめですが、事業者が選んだ人だけに会うことになります。
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Day91の掲載について見る学生の集まり方の違い
掲載型では、学生が求人票を読んでから応募します。時給、週の日数、仕事の内容に納得した学生が来やすい一方、求人票で条件が伝わらなければ応募は来ません。求人票の書き方は長期インターン求人の書き方にまとめています。
スカウト型では、自分から探していない学生にも声をかけられます。ただし、声をかけられた時点の学生は、まだ自社のことをよく知りません。面談で仕事の中身と条件を丁寧に伝える必要があります。
人材紹介では、事業者が学生と話したうえで紹介します。自社で母集団を見られない分、紹介の基準を事前に共有しておきます。
媒体ごとの結果を記録する
どの型が自社に合うかは、使ってみないと分からない部分があります。媒体ごとに、応募数、面接した人数、採用した人数、3か月以上続いた人数を記録しておくと、次に選ぶときの根拠になります。採用できた人数だけでなく、続いた人数まで見ると、媒体ごとの学生の集まり方の違いが分かります。
複数の媒体を使うとき
複数の媒体に同じ求人を載せるなら、時給や勤務条件をすべての媒体でそろえます。条件を変えたら、すべての媒体の情報を直します。
成果報酬の媒体を重ねて使うときは、請求の条件にも注意します。厚生労働省のリーフレットは、採用された人が複数の事業者に採用を報告し、企業が複数の事業者から成功報酬を請求される問題が起きていたと説明しています。どの経路で応募した人を誰の成果とするかを、契約の前に確かめます。
募集情報等提供事業者のルールの確認
企業から依頼を受けて求人情報を載せるサイトや、学生の情報を企業に提供するサービスは、職業安定法の募集情報等提供事業者に当たります。2022年10月1日の改正法の施行で、事業者が守るルールが増えました。媒体を選ぶときは、相手がこれらを守っているかも判断の材料になります。
届出が要る事業者
募集情報等提供事業者のうち、労働者になろうとする人の情報を集めて使う事業者は、特定募集情報等提供事業者として厚生労働大臣への届出が要ります。厚生労働省のリーフレットは、会員登録を求めている場合、メールアドレスを集めて配信している場合、閲覧履歴に基づいて情報を提供している場合を、届出が必要な例に挙げています。学生が会員登録するスカウト型は、この例に当たります。
届出を受理された事業者は、厚生労働省の「人材サービス総合サイト」などに載ります。
職業紹介に当たる場合
事業者が学生を探し、就職を勧め、応じた人を企業にあっせんするスカウト行為を事業として行う場合は、職業紹介事業の許可などが必要です。事業者の判断で選んだ相手にだけ情報を送る、評価を書き加えて企業に渡す、といった行為も職業紹介に当たるとされています。人材紹介を使うときは、許可番号を確かめます。
表示と契約のルール
- 求人情報、自社の情報、事業の実績などを、虚偽や誤解を生む形で表示してはならない。実際の求人が1,000件程度なのに1万件程度と表示する例が、厚生労働省のリーフレットに挙がっている
- 2025年4月1日から、利用料金、違約金の額、発生する条件、契約の解除方法などを、書面やメールなどであらかじめ分かりやすく示す
- 2025年4月1日から、求職者にお祝い金などの金銭を渡して利用を勧めることは原則禁止
表示のルールは、求人を出す企業にもかかります。職業安定法の指針は、労働者の募集を行う企業に対しても、次のような表示をしないよう求めています。
- 関係会社と混同されるような表示
- 労働者の募集と、請負契約の受注者の募集が混同される表示
- 賃金などを、実際よりも高いかのように見せる表示
- 実際の仕事の内容と大きくかけ離れた職種名
お祝い金の禁止と、企業が自社の制度として払う手当との違いはインターンの手当と法律で整理しています。
選ぶ時のチェック項目
候補の媒体が決まったら、次の順に確かめます。
- 1採りたい人数と時期を決める今後1年で何人か
- 2社内で使える時間を決める求人票、返信、スカウト
- 3型を選ぶ掲載型・スカウト型・成功報酬型
- 4事業者の届出や許可を確かめる人材サービス総合サイト
- 5料金と契約を書面で受け取る違約金、解約方法、無料期間
- どの型か。掲載とスカウトの両方があるなら、料金はどちらにかかるか
- 載っている求人が、自社と同じ有給の長期インターンか
- 学生の情報を集める事業者なら、届出をしているか
- 成功報酬なら、何をもって採用とするか。短期間で辞めた場合の扱い
- 料金、違約金、解約方法、無料期間の後の料金を書面やメールで受け取れるか
- 学生への金銭の提供で利用を勧めていないか
初めて使う型なら、最初から複数の媒体を同時に始めるより、1つの型で3か月ほど記録を取りながら使う方が、結果を比べやすくなります。
費用の比べ方と、Day91の形
型が決まったら、1年間の費用を、3か月以上続いた人数で割って比べます。計算の手順は、先に紹介した費用の記事の見積もりの章を使ってください。求人サイト以外の経路も比べたいときは、インターンの採用方法を参考にしてください。
Day91は掲載型の求人サイトです。載せられるのは、有給の長期インターンで、90日続けると91日目に企業から1万円以上の継続手当が出る求人だけです。手当は企業が自社の制度として直接払い、Day91はお金を預かりません。
Day91は学生の個人情報を集めず、応募は各企業のページで受け付けます。掲載料は月19,800円(税込)で、成果報酬はなく、掲載を始めた月は請求しません。
この記事は、2026年10月2日時点の職業安定法と、厚生労働省の公表資料をもとにした一般的な説明です。サービスの法律上の位置づけは、実際の事業の内容で判断されます。個別の状況は、都道府県労働局の需給調整事業の担当窓口や弁護士にご確認ください。



