長期インターンを大学3年から始める人は、1・2年生と違って、就活と同じ時期に動くことになります。働く時間の上限と、就活に使う時期を先に決めておくと、どちらも中途半端になりにくくなります。
3年から始める人が先に決めること
長期インターンを始める学年について、法律の決まりはありません。応募できる学年は企業が求人で決めます。3年生から応募できる求人なら、始める時期として遅いということはありません。
3年から始める人は、応募する前に次の4つを決めておきます。
- 目的:就活で話す経験をつくるのか、志望業界の仕事を知るのか、収入を得るのか
- 職種:志望する業界や職種に近い仕事を選ぶか
- 週の上限:授業と就活を入れて、週に何時間まで働けるか
- 終わりの時期:4年生の何月まで続けるか、卒業まで続けるか
1年生から始める人と比べて、3年生は使える時間が短くなります。目的を1つに絞ると、職種と週の時間を決めやすくなります。求人を選ぶ時の項目は大学1年・未経験から始める時のチェックリストにまとめています。
3年から始めるよさ
3年生は、志望する業界や職種がある程度見えている時期です。その仕事に近い長期インターンを選べば、エントリーシートを書く前に、実際の仕事を体験できます。
働いてみて合わないと分かることも、就活では役に立ちます。志望先を絞り直す理由として、面接で具体的に話せるからです。
志望業界がまだ決まっていない場合
志望が決まっていない人は、営業やマーケティングなど、多くの業界にある職種から選ぶ方法があります。どの業界に進んでも話せる経験になります。週の時間を少なめにして、業界研究の時間を残しておきます。
就活日程と重なる時期
政府は毎年、就活の日程を決めて経済団体に要請しています。2027年度に卒業・修了する人、つまり2028年3月に卒業する人の日程は次のとおりです。
- 広報活動の開始:2027年3月1日以降
- 採用選考活動の開始:2027年6月1日以降
- 正式な内定日:2027年10月1日以降
3省合意の注記では、広報活動は採用を目的とした情報を学生に伝える活動で、実質的な選考にならないものです。採用選考活動は、採用のための実質的な選考を行う活動や、参加が必須となる活動を指します。
この要請に法的な拘束力はありません。実際の動きは、これより早くなっています。政府の連絡会議がまとめた内閣府の学生アンケートでは、インターンシップ等への参加は卒業・修了前年度の7月から本格化していました。
多くの大学で3年次の授業が終わる2月以降、最初の採用面接や内々定を受ける学生が増えます。4月までに累計で約9割が採用面接を受け、約7割が内々定を得ていました。6月までには、累計で約9割が内々定を受けています。
- 12026年10月長期インターンを始める
- 2開始から90日仕事に慣れ、任される範囲が広がる時期
- 32027年2月以降最初の採用面接を受ける学生が増える
- 42027年3月1日広報活動の開始
- 52027年6月1日採用選考活動の開始
- 62027年10月1日正式な内定日
日程は就職・採用活動日程に関する関係省庁連絡会議(令和7年12月26日)による
3年の10月、つまり2026年10月に始めると、面接が増える2027年2月までに4か月ほど働けます。冬休みと春休みは、面接の準備と長期インターンの両方に時間を使う時期になります。
3年の後期は、ゼミの発表や卒論のテーマ決めが入る大学もあります。大学の予定、就活の予定、長期インターンの予定を1つのカレンダーにまとめて、重なる週を先に見つけておきます。
なお、2029年3月以降に卒業する人の日程については、見直しの検討を進めると連絡会議の資料に書かれています。2年生以下の人は、毎年の要請を確かめてください。
\ 3か月続けたら、91日目に手当 /
継続手当つきの求人を探す夏・冬の短期インターンとの両立
3年生の夏休み・冬休みには、企業の短期インターンシップもあります。文部科学省・厚生労働省・経済産業省の取り決めでは、企業が採用に学生の情報を使えるタイプ3のインターンシップは、実施期間が汎用的能力活用型で5日間以上、専門活用型で2週間以上です。実施時期は学部3・4年の長期休暇とされています。
5日間以上の短期インターンに参加する週は、長期インターンに入れる時間がほとんどなくなります。短期インターンの日程が決まったら、すぐに長期インターン先へ伝え、その週のシフトを外してもらいます。
長期インターンで担当している仕事に締め切りがある場合は、休む前に引き継ぎ先を決めておきます。短期インターンの応募が通るかどうかは直前まで分からないので、応募した時点で「この週は休むかもしれない」と伝えておくと、相手も予定を組みやすくなります。
2週間以上の専門活用型インターンシップには、例外もあります。卒業・修了年度に入る直前の春休み以降に参加し、高い専門性があると判断された学生は、6月より前から採用選考に進めます。タイプ3のインターンシップでは、採用活動の開始後に学生情報を使う場合、その旨を募集要項などで公表することになっています。応募する前に、実施期間とあわせて確かめます。
週の時間の配分例
長期インターンの時間は、時期によって変えるのが現実的です。まず、授業がある時期の基本の形を決めます。
1日5時間を週2日なら、1週間に10時間です。1日の勤務が6時間を超えると、労働基準法により45分以上の休憩が入ります。授業の後に入る日は、5時間ほどに収めると予定を組みやすくなります。
| 時期 | 長期インターン | 就活 |
|---|---|---|
| 3年の後期(授業あり) | 週2日・1日5時間 | 業界研究、自己分析 |
| 冬休み | 週3日に増やす | 短期インターンの週は休む |
| 2月から3月 | 週1日から2日に減らす | 面接の準備、説明会 |
| 4年の6月前後 | 週1日か、いったん休む | 面接が集中する |
日数を減らす時期は、1か月以上前に相談します。シフトの融通がきくかどうかは、応募の前の面接で「就活の時期に日数を減らせますか」と聞いておくと安心です。
リモートの日を使う
リモートで働ける求人なら、移動の時間がかかりません。オンラインの面接がある日でも、前後の時間に働けます。出社が必要な求人では、移動を含めた時間で週の上限を考えます。
ガクチカに使うまでの期間
長期インターンの経験をエントリーシートに書くには、担当した仕事と、その結果を話せることが必要です。始めてすぐは、研修や補助の仕事が中心になります。
何か月で話せるようになるかは、仕事の内容で変わります。自分で担当した仕事を1つ持てた時が、書き始める目安です。期間の考え方は長期インターンの期間の記事で説明しています。
早く動く学生もいます。同じアンケートでは、最初のエントリーシートを卒業・修了前年度の9月以前に出した学生が約4割でした。3年の秋から始める人は、早い時期の選考には、始めたばかりの段階で書くことになります。その場合は、なぜ始めたか、今何を任されているかを具体的に書きます。書き方は長期インターンをガクチカに書く方法にあります。
働きながら記録を残す
就活が始まってから思い出そうとすると、細かい数字や工夫を忘れています。働き始めた日から、週に1回、次の3つをメモに残します。
- その週に担当した仕事
- 自分で考えて変えたこと
- 変えた結果、何が起きたか
社内の数字や顧客の名前は、外で話してよいかを上司に確かめてから使います。話せない数字は、前と比べてどれだけ変わったかという割合で書く方法があります。
Day91に載る求人は、90日続けると91日目に企業から1万円以上の継続手当が出ます。3か月を最初の区切りにして、就活が忙しくなる前に経験を積む使い方ができます。
4年生になってからの続け方
4年生の春から夏は、面接が入る日が読めません。急な面接で休む時の連絡の仕方を、上司と決めておきます。面接が集中する時期は、いったん休むことを相談してもかまいません。
内定が出た後は、卒業まで続けるか、区切りをつけるかを決めます。卒論やゼミの予定を見て、週の日数を決め直します。
内定先から、入社前のアルバイトやインターンを勧められることもあります。今の長期インターンと掛け持つ場合は、2社の時間を足した週の合計で、無理がないかを考えます。続ける場合は、後から入るインターン生に仕事を教える役を任されることもあります。
卒業前に辞める場合は、最終勤務日の1か月以上前に伝え、担当している仕事の引き継ぎ表をつくります。4年生の後半は卒論の締め切りと重なりやすいので、辞める時期も早めに決めておきます。
日数を増やす場合は、年収にも気をつけます。2026年分の基準では、19歳以上23歳未満の子の給与が136万円以下なら、親は扶養控除を受けられます。親の健康保険の扶養は、19歳以上23歳未満なら、年間収入の見込みが150万円未満かどうかで判定します。くわしくはインターンの扶養と年収の壁の記事を見てください。
この記事は、2026年10月2日時点の政府・国税庁・日本年金機構の公表資料をもとにした一般的な説明です。税や社会保険の扱いは、年や家族の状況で変わります。個別の状況は、大学のキャリアセンター、税務署、親の勤め先の健康保険などに確認してください。



