長期インターンの履歴書の書き方は、欄ごとに決まりがあります。厚生労働省とハローワークは、履歴書の様式例と書き方の資料を公開しています。この記事は、その資料に沿って説明します。

選考の全体の流れは長期インターンの選考の流れの記事で説明しています。ここでは履歴書に絞ります。

様式は厚生労働省の履歴書様式例が基準

企業から様式の指定がなければ、厚生労働省の履歴書様式例を使えます。ハローワークインターネットサービスで、PDFとExcelの形で配られています。A4とA3の2種類があります。

この様式例は、令和3年4月に厚生労働省が作りました。それまで目安とされていたJIS規格の解説の様式例が、令和2年7月に削除されたためです。

従来の様式と比べて、変わった点は2つです。性別欄は、男・女の選択ではなく任意で書く欄になりました。書かなくてもかまいません。また、「通勤時間」「扶養家族数(配偶者を除く)」「配偶者」「配偶者の扶養義務」の4つの欄はなくなりました。厚生労働省は、プライバシーの要素が非常に高い情報であることを理由に挙げています。

厚生労働省の様式例で変わった欄

残った欄

  • 氏名・生年月日・現住所・連絡先
  • 学歴・職歴
  • 免許・資格
  • 志望の動機、特技、好きな学科、アピールポイントなど
  • 本人希望記入欄
  • 性別(任意で書く欄に変更)

設けないことにした4つの欄

  • 通勤時間
  • 扶養家族数(配偶者を除く)
  • 配偶者
  • 配偶者の扶養義務

出典:厚生労働省「新たな履歴書の様式例の作成について」

ハローワークの資料によると、市販の履歴書には学卒者用、転職者用、パート・アルバイト用などがあり、様式例と違う欄を持つものもあります。応募先に様式の指定があれば、その様式に従います。

全体に共通する書き方

  • 日付は、書いた日ではなく提出日を書く。郵送なら投函する日、持参なら持っていく日。
  • 年号は和暦か西暦のどちらかにそろえる。
  • 学校名や会社名は正式な名前で書く。「○○高校」ではなく「○○県立○○高等学校」。
  • 手書きなら黒のボールペンか万年筆を使う。間違えたら修正液や二重線で直さず、書き直す。
  • 写真を貼る場合は、おおむね6か月以内に撮ったものを使う。

ハローワークの資料は、ホームページから応募できる企業ならパソコンで作っても問題ないとしています。応募フォームやメールで出すなら、パソコンで作ったほうがPDFにしやすくなります。

学歴・職歴欄の書き方

様式例の欄には「学歴・職歴(各別にまとめて書く)」とあります。先に「学歴」と見出しを書き、学校の入学と卒業を古い順に並べます。そのあとに「職歴」と見出しを書き、勤務先を古い順に並べます。

学歴

大学生なら、高等学校の入学か卒業から書き始めると、欄に収まりやすくなります。大学は学部と学科まで書きます。たとえば「○○大学○○学部○○学科 入学」です。ハローワークの資料は、大学受験の浪人中に通った予備校は通常書かないとしています。

今も通っている大学は、入学の行が最後になります。今も学生であることをはっきり示したい場合は、入学の行のあとに「在学中」と書き添える方法があります。

職歴(アルバイトとインターン)

ハローワークの資料では、学業期間中のアルバイトは、通常は職歴に書かないとしています。ただし、仕事の内容が応募先の仕事と関係している場合や、責任のある仕事を任された場合は、アルバイトであることを明記して書きます。

長期インターンの応募では、関係のある経験は書いたほうが伝わります。書き方の例です。

  • 株式会社○○ 入社(アルバイト)
  • 株式会社○○ 入社(長期インターン、マーケティング担当)
  • 現在に至る
  • 以上

ハローワークの資料では、今も続けている仕事は、職歴の最後の行に「現在に至る」と書きます。職歴を書き終えたら、最後に「以上」と書きます。

職歴欄は、勤務先への入社と退社を書く欄です。雇用契約を結ばない短期のプログラムに参加した経験は、志望動機・アピールポイント欄に書くと収まります。

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扶養家族数の欄の意味と書き方

厚生労働省の様式例には、扶養家族数の欄がありません。様式例を使うなら、書く必要はありません。迷うのは、扶養家族数の欄がある市販の履歴書を使う場合です。

従来の様式の欄名は「扶養家族数(配偶者を除く)」です。履歴書を書く本人が養っている家族の人数を書く欄です。親に養われているかどうかを書く欄ではありません。

親の扶養に入っている大学生で、自分が養っている家族がいなければ「0人」と書きます。配偶者の欄があれば「無」、配偶者の扶養義務の欄も「無」です。

扶養家族数の欄に何を書くか

使う履歴書に扶養家族数の欄はあるか

欄がない(厚生労働省の様式例など)何も書かない
欄があり、自分が養っている家族がいない0人と書く親の扶養に入っていても0人
欄があり、自分が養っている家族がいる配偶者を除いた人数を書く

税金の扶養控除でいう扶養親族は、配偶者以外の親族で、納税者と生計を一にし、所得が一定以下の人です。履歴書の欄も、自分が納税者として養っている人を数えると考えると迷いません。

厚生労働省は、本籍や家族の職業・収入など、本人の適性や能力に関係のない事項を応募書類に書かせることは、就職差別につながるおそれがあるとしています。家族について書く欄が少ないのは、このためです。

扶養の範囲で働きたい場合

親の扶養から外れない範囲で働きたいなら、扶養家族数の欄ではなく、本人希望欄か面接で伝えます。厚生労働省の資料は、面接で確認する質問の例として「扶養の範囲内での勤務などは必要ありますか?」を挙げています。

年収をいくらまでに収めればよいかは、税と社会保険で基準が違います。金額はインターンの扶養と年収の壁の記事で確かめてください。

本人希望欄に勤務できる曜日を書く

本人希望欄は、厚生労働省の様式例では「特に給料・職種・勤務時間・勤務地・その他についての希望などがあれば記入」とされています。ハローワークの資料は、空欄にしないよう勧めています。

長期インターンでは、この欄に勤務できる曜日と時間を書きます。企業は、週に何日、どの時間帯に入れるかで、任せる仕事を決めるからです。

  • 応募職種:「マーケティング職を希望します。」
  • 勤務できる日時:「月・水・金の13時から18時まで勤務できます。週3日、週15時間を希望します。」
  • 期間:「4月から少なくとも1年間続ける予定です。」
  • 学期の事情:「1月下旬と7月下旬の試験期間は、勤務日を減らす相談をさせてください。」
  • 扶養の希望:「年間の収入を扶養の範囲に収めたいと考えています。」

ハローワークの資料は、給料などの条件の希望はそのまま書かず、面接で相談するのが一般的としています。時給の希望は面接で話し、欄には勤務できる日時のような事実を書くと、条件を押しつける印象になりません。

週何日、何時間にするかの決め方は長期インターンの週の日数と時間の記事で説明しています。

志望動機・自己PR欄

ハローワークの資料は、志望の動機とアピールポイントの欄に、次の3つを入れるよう勧めています。

  1. 応募先を選んだ理由(なぜその会社か)
  2. 自分の経験や能力(どこを仕事に活かせるか)
  3. 意欲(どんな仕事をして役に立ちたいか)

「貴社で学びたい」だけでは、個人の希望しか伝わりません。学びたい理由と、自分が出せるものをあわせて書きます。応募先の呼び方は、書類では「貴社」です。「御社」は話し言葉なので、面接で使います。

欄からはみ出さない長さに収めます。書き方と例文は長期インターンの志望動機の記事にまとめています。

送り方(PDF・郵送)

履歴書を出すまでの手順
  1. 1様式を決める指定がなければ厚生労働省の様式例
  2. 2欄を埋める日付は提出日、本人希望欄は空けない
  3. 3読み返す誤字と学校名の正式名称を確かめる
  4. 4送るPDFはメール本文、郵送は送付状を添える

PDFで送る場合

ハローワークの資料は、メールで履歴書を送る場合、メール本文が送付状の代わりになるとしています。本文には、応募する職種と、添付した書類の名前を書きます。

  • ファイルは、ExcelやWordのままではなくPDFに変換する。
  • ファイル名に氏名と書類名を入れる。例:「履歴書_山田花子.pdf」
  • 応募フォームにアップロードする場合は、フォームの指定(形式、容量)に合わせる。
  • 送る前に、PDFを開いて文字化けやずれがないかを確かめる。

郵送する場合

郵送では、一番上に送付状を重ねます。ハローワークの資料は、角2型の封筒に書類を折らずに入れる方法を勧めています。封筒の表の左側に「応募書類在中」と赤で書き、のりで封をします。郵便料金が足りているかは、郵便局の窓口で確かめると確実です。

Day91で応募する場合

Day91は、有給の長期インターンだけを載せる求人サイトです。Day91は学生の個人情報を集めません。応募は各企業のページで行い、履歴書の様式や送り方も企業ごとの指定に従います。

載っているのは、90日続けると91日目に企業から1万円以上の継続手当が出る求人だけです。手当は企業が自社の制度として直接払い、Day91はお金を預かりません。

扶養や税金の扱いは、家族の収入や働き方で変わります。個別の状況は、勤務先、税務署、加入している健康保険の窓口に確認してください。